出不精女が出掛けた日のこと

出不精なわたしが出かけた時に更新します。ほんの少しでも、そこを訪れようと思っている方の参考になればいいな……

デグーが出産した時の対応について

実は前回の投稿に載せたデグーが亡くなってしまい、新たにペットショップからメスのデグーを迎えたのですが、その個体がある日突然出産してしまった(ショップで妊娠していたようです)という経験をしたため、どなたかの参考になれば……と思って記事を書くことにしました。

 

ちなみに、出産日や妊娠期間から逆算して、母デグー2ヶ月17日齢で妊娠したことが推測されましたので、雌雄のケージを分ける時期の目安にしてください。

 

始めにペットショップに聞いた初期対応を記述し、次にSNSデグー飼育者の方などにいただいたアドバイスを載せます。

※少なくとも飼育者の方のアドバイスは個人の経験に基づくものなので、参考にするかどうかの判断はご自分でお願いいたします。

 

また、記事の最後には、ペットショップで妊娠した動物を知らずに迎え、出産してしまったがために新たに購入したエサ等の代金を、ショップに請求できるのかについて詳しく記述します(ショップに相談したところ、わたしは支払っていただけることになりました)。

 

【ペットショップに聞いた初期対応】

・産まれた子供の世話は、母親がするので任せて大丈夫。

 

・ケージの中に虫かごや米びつのような小さなプラスチックケースを設置し、その中に牧草を敷いて子供を入れる。すると、母親が必要な時にその中に入って面倒をみる。

※ケースに敷く牧草は、固いと子供に刺さって死ぬことがあるので、柔らかいものにするか布を敷く方が良い(SNSでのアドバイスより)。

 

・ヒトの匂いが子供についても、母親が育児放棄することはないので、素手で触って移動させても良い。

※ネット上の個人ブログや農業高校の活動記事には、育児放棄の可能性を考慮し、素手で触れないようにしたとの記述がありました。

 

・離乳(母親と子供を引き離す)時期は生後1ヶ月程度なので、少なくともそれまでは親子一緒に飼育する。

 

デグー飼育者の方々からのアドバイス

子供は低体温症で死ぬことが多いので、夏場でもヒーターを置く。

※よく聞く死因なので、実践すべきです。

 

・出産した場所の近くの床材があれば、それをプラスチックケースに敷いてあげると安心すると思う。

※うちの場合は母親が出産した場所(ハンモック)にすごく執着して、何度わたしが子供をケースに入れてもハンモックの上に移動させていたので、安全な場所で子育てさせるためにも実施した方が良いと思います。

 

・しばらく子供を育てるなら、プラスチックケースに敷く床材は広葉樹マットや紙ケアなどがおすすめ。

 

・産後の母親と子供には、栄養価の高いアルファルファを与えると良い。子供は乳も飲むが、牧草を食べ始めるのも早い。

 

・出産後しばらくは、ケージに布を被せてそっとしておく。

 

・子供は生後2,3日でちょろちょろ動き始め、ケージの金網の隙間から外に出てしまうので、隙間を塞ぐ必要がある。

 

・小動物用ミルクで授乳の手伝いができる。母親の栄養補給にも使える。

 

・産後の母親は栄養をたくさん必要とするので、ペレットを残すくらい入れるようにする。

 

・母親の胎内に胎盤等が残ってしまっている場合があるので、病院で診てもらった方が良い。

 

これらの話を聞き、わたしが取った対応は以下の通りです。

・家にあった小さな米びつの中に、出産場所であるハンモックの布を入れた。ハンモックに開いた穴などの、子供が引っかかってしまいそうな部分は全てハサミで切った。

・米びつの下にパネルヒーターを設置した。

・母親に与えているフードを増量した。

・ケージに布をかけて目隠しをした。

アルファルファと小動物用ミルクを通販で購入した。

 

ちなみに、ペットショップに子供を引き取ってもらうことができるか聞いたところ、離乳後(1ヶ月後)であれば可能とのこと。そのため、わたしは少なくとも1ヶ月間、親子3匹を飼育することになりました。

 

さて、子供を飼育するのは良いのですが、デグーの妊娠出産に伴う支出をわたしが負担することには納得がいきませんでした。

そのため、出産によって新たに購入したものの代金や、ショップに子供を受け渡す際にかかる交通費を、ショップに請求したいと考えました。

 

そこまでする必要があるのか?と思われる方もいるかもしれませんが、ショップで購入する際に妊娠の可能性があるとは伝えられていませんし、子供が産まれたことにより泊まりの出張をキャンセルしたり、母親の食欲が安定せず半強制給餌も行う必要がでてきたりするという害もあったので、せめて額のわかるものは請求したかったのです。

 

そこで、もしもショップにエサ代負担を渋られた場合に反論できる根拠を求めて、まずは消費生活センターに連絡をしました。

(消費生活センターとは、商品やサービスなど消費生活全般に関する苦情や問合せなどを、専門の相談員が受け付け、公正な立場で処理する機関、だそうです)

 

相談員の方はよく話を聞いてくれ、色々調べてくださったのですが、結論としては「まずはショップに代金負担ができるか連絡してみてください。もしもショップに拒否された場合は、消費者が1ヶ月間子供を飼育しなければいけない根拠について、専門機関に後日詳しく聞いてみます(電話した日は専門機関が休みだったため)」とのことでした。

 

※わたしは「1ヶ月飼育しなければいけない理由は離乳時期」であることを伝えたのですが、相談員の方は法律的な根拠について知りたがっていました(子供を1ヶ月飼育する必要がなければ、わたしがエサ代等を負担する必要もない、という論理のため)。

 

以下は、相談員の方に言われた内容の箇条書きです。全然まとまっていないのでこんなやりとりがあったんだな程度の気持ちで読んでください。

 

デグーの生体を購入した時点で、生体の所有権は消費者に移っているはず。そのため、その生体から産まれた子供も消費者の所有物となり、エサ代請求を法律的に妥当だと言うのは難しい気がする。

・購入後に生体に病気が見つかったのなら、販売者の管理責任を問えるが、妊娠は病気ではない。

・もしも飼育本などの文献にデグーの性成熟時期が記載されていれば、その時期を超えてもショップが雌雄一緒に飼育していたという点で管理責任を問えるかもしれないが……

・子供を1ヶ月飼育してほしいとショップに言われているから、消費者がエサ代等を負担する必要が出てきてしまう。ショップが消費者に子供1ヶ月飼育させる法律的な根拠が無いのならば、消費者は子供の飼育を拒否できるはず。

・とはいえ、エサ代を請求してはいけないわけではなく、それをショップに拒否された場合に法律的に反論ができないというだけ。

 

というわけで、出産に伴う支出をショップに請求する正当性については、法律的な根拠があるとは言えないような状況でした。

そのため、前述したように、まずはショップにエサ代を請求できるか相談してくださいということになりました。

 

そして、ペットショップに出産に伴う支出を負担してもらえるか電話で聞いたところ、なんと特に揉めることもなく了承してもらえました。

(良かったけど相談員の方にあんなに調べてもらったのになんか申し訳ない……)

 

このような経緯で、わたしは今、不満を抱えることなく3匹のデグーと暮らしています。

わたしと同じような経験をすることになってしまった方へ、何か参考になることがあれば幸いです。